TALK

若手育成座談会

ITに興味があって向上心と主体性さえあれば、
文系も理系も着実に成長できる。

  • 笹川 優子

    人材統括部 製造開発・採用チーム
    1985年入社

    1、2年目の若手に実案件の製造工程を経験させる「育成専門組織」のリーダーを設立時より担当。

  • 小泉 秀人

    人材育成部
    1995年入社

    新人研修担当、「育成専門組織」の選任指導者を経て新卒採用を担当。現在は再び新人研修を担当。

  • 小髙 倖太

    デジタルトランスフォーメーション本部 デジタル開発グループ
    2018年入社 情報学部出身。

  • 杉﨑 美来

    損保システム第一本部
    契約計上グループ
    2018年入社 商学部出身。

※所属部署名は取材当時のものです

半年間じっくりと教える新人研修

小泉当社は新人研修に半年間かけることもあります。プログラムをほとんど知らない文系の方も多く入社してくるため、初歩的なところから教えていく必要がありますので。昔はホスト系のCOBOLというシンプルな言語を教えていましたが、今は学習範囲の広いWEB系の言語を教えていますので、丁寧に教えていくとそれなりの日数が必要なのです。また、単純に知識を教えるだけでなく、ヒューマンスキルの指導にもかなり力を入れています。

小髙そうですね。僕は情報処理科出身でITの基礎はあったので、一番印象に残っているのはヒューマンスキルを鍛えるプログラム、特に新聞の切り抜きの発表です。皆が興味のある内容は何か、どうやって話すか、時間配分はどうするかなど計画を立てました。話したことがない人でも「こういうことを喋る人なんだ」と理解できましたし、講師の方からのフィードバックも気付きが多かったです。

小泉それを聞くと、やって良かったと思いますね。
システムを考えていくときには、いろいろな情報を仕入れないといけませんし、それを基にお客さまに対してポイントを押さえながら、簡潔に話さなくてはなりません。そのようなスキルを鍛える目的もあります。

杉﨑私は文系出身で、入社して初めてプログラミングを勉強したのですが、ものすごく丁寧に根気よく教えていただきました。周りについていくのに必死で不安になることもありましたが、自分でプログラミングしたものが動くのを初めて見た時、「私も頑張ればできるんだ」と大きな喜びを感じました。
私以外にも文系出身の同期もいたので、お互いに分からないところを話し合ったり、一緒に講師の方に質問しに行ったりもでき、コミュニケーションを取りながら協力して高め合うことができたと思います。
小髙さんとは同期なので、質問して教えてもらったこともあります。同期だと聞きやすいので助けられましたね。

1年目で開発の全工程を経験するFast Path

小泉Fast Pathは、PBL(Project Base Learning)という考えを取り入れた、「新人の、新人による、新人のため」のプロジェクトです。全社員が利用する社内システムのリニューアルを題材に、開発だけではなくプロジェクト計画や運用までの全ての作業工程を新入社員だけで進めていきます。新人研修で教わったことを実践するだけでなく、未知の領域についても自分たちで調査・分析し、答えを導き出しながら遂行していきます。また、チームでシステムをつくる楽しさを掴んでもらうことも目的の一つです。

小髙Fast Pathに参加した際、自分たちのチームだけが上手く進んでいてもダメだと感じました。他のチームも同様に進まないといけないので、いろいろなところにヘルプに入り、スケジュールを巻き返すよう努めました。皆があまりアラートを上げなかったので、周りの人をよく見てサポートするスキルは身に付いたと思います。また、プロジェクト内で知見を共有し、一部の人に業務を依存させないために、相手に情報を簡潔に伝える力が身に付きました。
あとは、過密なスケジュールの中で後の工程になって仕様変更になり、修正すると別の場所でバグが出る等のシステム開発でありがちな体験も出来ました。

小泉問い合わせ対応もさせますので、社員からのバグへのクレームに対応する姿を見て、なかなか苦労しているなと思う時もあります。こちらとしては手が出せないもどかしさもありますよ。
ですが、新人自身が、「自らが構築した製品をリリースする」という一連の流れを体験することと、サービス提供者としての勘所を鍛えることは大切。システム開発を単なる作業と捉えないよう、「誰のために」「何のために」というユーザーの視点に基づき「何をすべきか」を徹底的に考えさせ、見えない答えを自分たちだけで探し出す力を養うことが重要です。

育成専門組織で開発基礎力を養う2年間

笹川パートナー社依存の組織構造に危機感が強まったことがきっかけとなり、若手の開発基礎力を向上させる目的で、2014年に「育成専門組織」を設立しました。最長2年間はこの組織に入り、ITと社会人基礎力を身につけます。文系・理系も混在して育成し、スキルが到達した人から配属します。
ここではOJL(On the Job Learning)を通じた育成を実施しています。OJTとの違いは、先輩や上司から教わる「Training」ではなく、成果を出すために必要なことを自ら主体的に学ぶ「Learning」であるということです。これを育成方針としています。環境の変化が激しく、必ずしも正解がない中で意思決定するためには、過去の経験に依存するよりも変化に適応する力が求められます。日頃から主体的に考える習慣づけが必要です。先輩がついて育成を支援する担任制度、2年目の先輩が不安や疑問を払拭する新人サポーター制度も取り入れています。

杉﨑育成専門組織に入ってからは実際の現場で案件を進めていますが、先輩方が忙しい中でも手を止めて教えてくださいます。一人でできるようになると、「杉﨑さん、このツールの改修を頼んでいいかな。杉﨑さんならできそうだよ」と言っていただいたりして、私だから頼まれるという経験が嬉しかったです。自分が成長しているという実感がありますね。
プログラミングもそうですが、ヒューマンスキルのところでもアドバイスをいただき、「前よりすごく意識が変わったね」と褒めていただきました。

笹川杉﨑のようにOJL先の先輩に囲まれながら開発経験を積む人もいれば、育成専門部署で案件を受託し、Fast Pathと同じように可能な限り若手だけで開発経験を積む人などもいて、いろいろな育て方をしています。システムエンジニアとして成長する姿を側で見られるのは、育成専門組織での喜びです。また、若手を受け入れる現場にも、育成マインドが戻ってきていると感じます。

学生の皆さんに伝えたいメッセージ

小髙入社時「Java」「オブジェクト指向」といったキーワードについても分からない状態でしたが、新人研修や他の社内研修を通して、なんとか業務に使用できるレベルの知識や技術を身に付けることができました。何事にも興味を持ち、自ら主体的に学んでいくことが大事だと思います。当社は向上心さえあれば、いくらでも自己研鑽できる環境が整っていますので。

杉﨑その通りだと思います。文系出身でプログラミング経験がまったくなかった私でも、確実に成長できていますから。段階を踏んでステップアップできる環境が整っていたからこそ無理なく学べたのだと思います。今でも覚えることが多くて大変ですが、やりがいをもって楽しく仕事をしています。文系の方にもぜひ挑戦してほしいですね。

笹川学生の中には当社に対して「先輩が優しい」「雰囲気が良い」と良い印象をもってくださる人も多く、とても嬉しく思っています。仕事選びのポイントは、仕事が好きになれるかどうかが大切です。ですから、ものづくりに興味があって、実際にやってみたいと考えて、一生懸命頑張る方を私たちは全力でサポートします。その先に達成感や自信がついてきます。このような意欲をもった多くの方との出会いを楽しみにしています。

小泉当社の新人研修は、人間力の成長につなげることのできるカリキュラムも多く取り入れている点が特徴です。さまざまな人と協力して開発プロジェクトを進めるためには、技術力だけでなく全ての土台となる人間力が重要ですので。そして入社後には、皆さんの成長意欲を後押しする制度が数多くあります。また、「将来こうなりたい」という夢を抱き、目標をもって前向きに働いてもらえるようなカリキュラムも取り入れています。例えば内定者が役員へインタビューをするような。会社の発展とともにいつまでも成長していきたいと考える、そんなあなたの入社を心からお待ちしております。